2005年ネット広告市場

電通さんより 2005年日本の広告費 が発表されました。

http://www.dentsu.co.jp/news/release/2006/pdf/2006009-0220.pdf

ネット広告は2808億。前年比154.8%。 

総広告費に占めるネット広告の比率は4.7%になったとのことです。早くて来年 遅くとも再来年には雑誌を抜きますね。

また内訳として検索連動型広告は590億円。モバイル広告が288億円。

米国ではネット広告に占める 検索連動型広告の比率は50%に近づいていますが 日本はまだ20%強。米国のネット広告が 検索広告とそれ以外 に分類されつつあるのに対し 日本ではまだ全体の一部という位置づけの域をでていません。

日本にはモバイル広告があるし 世界一安いブロードバンドインフラが整ったことで大容量のバナー・ブロードバンド対応広告の市場が早々にたちあがり 広告費ボリュームの大きなナショナルクライアントのキャンペーン利用が進んできているため 相対的に検索連動型広告のシェアがまだ低いということかと思います。

実は日本ではこの傾向はしばらく続き 検索連動型広告市場は堅調に成長していくものの ネット広告全体に占める比率が米国並みになるのは かなり先でしょう。

多少先の話をしておくと・・・

 広告の未来 で書いたように Googleアドワーズやオーバーチュアの管理画面で 雑誌 ラジオ 看板など様々な広告が出稿できるようになり かつリアルな媒体はペイパーコール(電話での成果報酬)で提供されるようになると 様相が変わってきます。

統合的に提供されるツールによって とりたい成果数と広告予算をベースに あらゆる媒体への出稿を最適化することが 我々には求められてきます。 SEM専業とかネット専業とかの業態は広告プラットフォーム側のイノベーションによって 意味が薄れてくる。

同時にこれまでのような媒体ごとの広告費の分け方よりも ブランディング的な広告費と 成果報酬型のダイレクトマーケティング的な広告費という区分けが より意味をもつようになります。

個人的にはSEM市場がどれだけ伸びるかよりも こうしたイノベーションが日本でいつから起こり それによって 広告市場の垣根がどう崩れていくかにより関心があります。ここがWEB2.0の裏側で起ころうとしているAD2.0の本質だから、です。