2014.12.25

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プレスリリース

アイレップSEM総合研究所
2014年検索エンジンマーケティング業界10大ニュースを発表

株式会社アイレップ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長CEO:紺野俊介、以下アイレップ)SEM総合研究所(※)は、2014年の検索エンジンマーケティング(SEM)業界における10大ニュースを発表いたします。
2014年もデジタルマーケティングで多くの話題を集めたSEMですが、業界の様々な動向により、認識・理解すべき知識の習得や長期的な戦略と施策の継続性が益々重要になってきていることから、企業の広告・マーケティング担当者をはじめとする関係者にとって目を離すことのできない1年となりました。
そこで今回アイレップ SEM総合研究所では、2014年のSEM業界における最重要な10大ニュースを選定しました。選定にあたり、日本のSEOの第一人者である株式会社アイレップ SEM総合研究所 所長 渡辺隆広を中心に討議を重ね、デジタルマーケティング領域専門のアイレップならではの視点で、特に影響度の高いものをセレクトしています。なお、この10大ニュースの選定は2006年からの恒例で9回目の発表となります。

※ SEM総合研究所(サーチエンジンマーケティング総合研究所):アイレップのR&D部門として2004年6月に設立。

2014年検索エンジンマーケティング業界10大ニュース

■ EU司法裁判所による「忘れられる権利」判決

EU司法裁判所は2014年5月、検索エンジン事業者に対して、現状に照らし合わせて不正確な情報を検索結果のリストから削除することを命じる、いわゆる「忘れられる権利」(Rightto be Forgotten)を認める判決を下しました。この決定を受けて Google 、BingはEU域内居住者からのリンク削除申請の受付を開始し、検索エンジンと表現の自由、プライバシー、知る権利、公共の利益を巡る議論が欧米で盛んとなりました。日本でもYahoo! JAPANが同11月、「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」の設置を発表しています。情報媒介者に過ぎないとはいえ、インターネットの情報アクセスにおいて多大な影響を及ぼすメディアとしての検索エンジンは、中立性や信頼性を維持しつつ、表現の自由とプライバシーの均衡を保つためにどう向き合うべきなのでしょうか。

■ 欧州ニュースメディアと Google の著作権巡る攻防

「独禁法問題」や「忘れられる権利」など、検索エンジンを標的とした話題が絶えない欧州。今年夏頃から、欧州のパブリッシャーとGoogle ニュースを巡る話題が絶えませんでした。ドイツでは出版社加盟団体がGoogle ニュース検索結果に記事の抜粋を表示するならば利用料を支払うよう Google に要請したことに対し、 Google は見出し(タイトル)以外を検索結果に表示しないよう仕様を変更。結局、深刻な経済的損失を被った団体側が白旗を上げることになりました。スペインでは2015年1月から施行される新法で利用料支払いが義務づけられることに対して、Google ニューススペイン版の閉鎖を発表しています。欧州各国はこの2 国の事例を踏まえて、来年どういった対応をしてくるのでしょうか。

■ Google 、HTTPS(暗号化)の有無をランキングシグナルに採用すると発表

Google が公式に発表するオーガニック検索絡みの話題において注目を集めたのが、SSLによる暗号化の有無(つまりhttps or http)をシグナル(順位決定の参考にする手がかり)の1つとして採用すると発表したことです。同時に「現状ではほとんど順位に影響しない」と同社社員が発表するなど、実質的に(少なくとも短期的には)無視できるレベルであるにも関わらず、SEO絡みで話だけが先行してしまった感もあります。ただし、インターネットのトレンドと照らし合わせれば長期的には重要となってくる可能性もあり、急ぎ対応する必要はないものの動向はきちんと追っていくことが望ましいでしょう。

■ Google スマホ版検索におけるユーザーエクスペリエンス(UX)の扱い

スマートフォンを主要なネット利用端末として利用するユーザーが予想通り増加している中、モバイル検索からのファインダビリティ(見つけやすさ)への配慮が欠かせません。この領域でのキーワードは「UX」と言えるでしょう。スマートフォンからは閲覧に支障のある技術を利用している場合はスニペット欄にその旨を通知したり、あるいはスマートフォンから快適に閲覧できると判断されたページには「スマホ対応(Mobile-Friendly)」の一言が表示されるようになりました。デスクトップPC/スマートフォン両検索において基本的なランキングアルゴリズムは同じであるものの、こうしたモバイル特有のシグナルに応じて検索順位に調整(パーソナライズ)をおこなう仕様は来年以降も登場してくることが予想されます。

■ ペンギン、パンダ、ペイデイローン 順位変動が話題となった1年

ペンギン、パンダ、ペイデイローンと、検索アルゴリズムの変更・更新は今年も話題となりました。しかし、こうしたGoogle 公式発表のアップデートよりも、背景不明の日常的なオーガニック検索順位の変動が気になった1年でもあったのではないでしょうか。アイレップが毎月公開している観測データを集計した限り、一定値以上の変動が発生した回数は2013年比で大差はありませんでしたが、SEO担当者が業務上監視している範囲では、忙しい1年だったという方も多いに違いありません。

■ Google Authorship 中止、Google+ の将来は?

2014年8月、Google は著作者の顔写真をオーガニック検索結果のスニペット欄横に表示してきた Authorship (オーサーシップ)機能の提供を中止することを発表しました。今年は Google+ 責任者が会社を去ったニュースや、Gmail アカウント作成時の Google+ との連携がデフォルトではなくなるなど、Google+ は今後どういった位置づけで成長させていくつもりなのかが話題になりました。検索技術における著作者識別の重要性と、Google+ がライバルの後塵を拝している現状を踏まえて、来年以降どういった発表がなされるのか大変興味深いところでしょう。

■ SEO周りでコンテンツマーケティングが注目集めた年

Google の検索アルゴリズム変更に伴うコンテンツ重視の流れ、外部リンクの獲得からオンラインレピュテーション(評判)構築への流れの中でのコンテンツの位置づけの重要性向上等、複数の要因が重なり SEO業界でもコンテンツマーケティングへの注目が一段と高まった年でした。従来の外部(人工)リンクの置き換えで文字列の集合ページというスパムまがいのページを増やすといった、間違ったアプローチをとる企業が短期的には増加していくと予想されますが、コンテンツ周りにまつわる教育・啓蒙が進むことで徐々に市場が適正化されていくはずです。

■ アプリプロモーション支援機能の拡大

スマートフォン向けアプリのプロモーションを支援する様々なプロダクトが登場した年でした。例えば、アプリ内のユーザー行動計測周りのテクノロジー、TrueViewインストリーム広告等におけるアプリインストールを促す広告、インストールされたアプリ種類別のターゲティング等が挙げられます。アプリ提供会社のニーズに応じたリリースが来年以降も続くと予想されます。

■ フィーチャーフォン向けの検索連動型広告が相次いで終了

Yahoo! JAPANの「スポンサードサーチ」 モバイル向けサービス、Google AdWords モバイル広告のEZweb、ドコモiMenu 向け配信など、いわゆるガラケー向けの検索連動型広告の終了が相次いで発表されました。広告だけでなく、フィーチャーフォン向けのWebサイトやサービス閉鎖を発表する会社も今年は多く見られ、こうした側面からもスマートフォンシフトが鮮明となりました。

■ 広告「自動化」の加速

Google ディスプレイ ネットワーク( GDN )におけるイメージ広告の自動リサイズによる配信、同テキスト広告において業種に応じた画像の自動表示、広告表示オプションの自動適用など、広告運用周りにおける自動化機能が目立った年でした。ユーザーに適切な情報をより効率的に、網羅的に配信することが可能となりました。

以上

株式会社アイレップについて

アイレップは広告主のマーケティングを最適化する「デジタルマーケティングエージェンシー」です。デジタル領域における、リスティング広告、運用型ディスプレイ広告、SEO(検索エンジン最適化)、SMO(ソーシャルメディア最適化)、Web 解析、LPO(ランディングページ最適化)まで、多様化する広告手法やデバイスに対応した質の高い専門サービスをワンストップで提供し、企業価値の向上に努めてまいります。

━━ 会社概要 ━━

社名
:株式会社アイレップ
所在地
:東京都千代田区永田町2丁目11番1号 山王パークタワー7F
URL
https://www.irep.co.jp/
代表者
:紺野俊介
設立年月
:1997年11月
資本金
:5億5,039万円 (2015年9月末現在)
事業内容
:デジタルマーケティング領域・SEMサービス(PC/モバイル/スマートデバイス)・運用型ディスプレイ広告・ソーシャルメディアマーケティング・アフィリエイトマーケティング・インターネット広告
デジタルメディア領域・ 住宅展示場サイトの運営(総合住宅展示場)・ 食育メディアサイト(ちゃちゃめし)

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