2019.03.12
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今さら聞けないGoogle しごと検索( Google for Jobs )とは!? JobPosting の構造化データを解説!
コラムはアイレップが運営するWebメディア「DIGIFUL(デジフル)」からご覧いただけます。
2019年1月23日、Google しごと検索※( Google for Jobs )が日本でリリースされました。
本ブログではGoogle しごと検索の施策をこれから始めてみようという方に向けて、Google しごと検索( Google for Jobs )とは何か、Google しごと検索に掲載する方法、JobPosting の構造化データ記述方法、また検証方法をご説明させていただきます。
※Google しごと検索で、仕事探しをもっとスムーズに!
Google しごと検索( Google for Jobs )とは!?
Google しごと検索は、オンラインで求人情報を探すユーザーの検索体験を高める機能です。求職の意図を持つクエリ(キーワード)に対し、関連する求人一覧を検索結果に表示し、勤務地や職種、雇用形態などで絞り込むことができます。
↑Google 検索結果に表示されるGoogle しごと検索内の上記赤枠をクリックすると、
↓左サイドに求人が一覧表示され、メインコンテンツに求人詳細画面が表示される
求人情報は、企業や掲載メディアにより形式や用語にばらつきがあり、条件に合致する職を探す際の課題の1つとなっていますが、これに対しGoogle は機械学習を用いて情報を整理することで、この課題の解決を図っています。
2017年6月に米国でローンチされ、2018年1月には新たにラテンアメリカ諸国(アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、メキシコ、チリ)でもサービスの提供を開始していました。そして、2019年1月23日についに日本でリリースされました。
参考:Google for Jobs とは
Google しごと検索に掲載するには!?
自社サイトで紹介、募集している求人情報をGoogle しごと検索に掲載するにはschema.orgという検索エンジンに情報を伝える表記方法で、求人情報に特化した構造化データ「JobPosting 」を求人詳細ページのHTMLに記述することが必要です。JobPosting を記述していないとGoogle しごと検索には表示されませんので、Google しごと検索に表示されているサイトはJobPosting を必ず記述していることになります。
また、schema.orgのシンタックスには以下4つの記述方法があります。
- Microdata
- RDFa
- RFDa Lite
- JSON-LD
技術的にGoogle はJSON-LDを推奨しています。JSON-LDの利点は、構造化データとWebページのマークアップを分離できるのでソースコードの可読性や実装のしやすさが挙げられます。
JobPosting の構造化データを解説
JobPosting の構造化データはプロパティと呼ばれる各記述項目で構成されています。JobPosting のプロパティがどのような記述で構成されているかはschema.orgに記載されています。
schema.orgを確認すると、JobPosting のプロパティは全33項目で構成されていることがわかります。ただし、全ての求人サイトが33項目の情報を持っているわけではないため、この33項目をすべて記述しなくてもGoogle しごと検索に表示させることは可能です。Google は最低限、6個の必須プロパティを記述することを挙げています。
6個の必須プロパティの説明を以下にまとめます。
プロパティ | 型 | 説明 | ||
---|---|---|---|---|
datePosted | Date | 雇用主が求人情報を投稿した最初の日付(ISO 8601 形式)。YYYY-MM-DD(拡張形式)で記述する。(以下、記述例は2019年3月1日の場合)
記述例
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||
description | Text | HTML 形式での求人の詳細な説明。 descriptionでは、求人について詳細に説明する(職務、資格、スキル、業務時間、学歴に関する要件、経験に関する要件など)。改行には<br>、<p>\n、等を使用し、descriptionとtitleを同じにすることはできない。 記述例
|
||
hiringOrganization | Organization | 職位を提供している組織。これには会社名を指定する必要がある。
記述例
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||
jobLocation | Place | オフィスや作業現場など、従業員の職場となる特定の場所(求人情報を投稿した場所ではない)。できるだけ多くのフィールドを指定する。
記述例
|
||
title | Text | 職務の名称(求人情報のタイトルではない)。以下のような注意点あり。
記述例
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||
validThrough | DateTime | 求人情報が期限切れになる日付(ISO 8601 形式)。求人情報に有効期限がある場合に必須のプロパティ。YYYY-MM-DD(拡張形式)で記述する。(以下、記述例は2019年3月31日の場合)
記述例
|
上記の記述例を使ったJobPostingの構造化データマークアップ例は以下となります。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 |
<script type="application/ld+json"> { "@context" : "https://schema.org/", "@type" : "JobPosting", "title" : "SEOディレクター", "description" : "<p>SEOディレクター|株式会社アイレップではSEOディレクターを募集しています。<br><br>職務内容<br><br>検索エンジンの検索結果で、クライアント企業のWebサイトが上位表示されるように技術的な改良ポイントを提案する技術コンサルティングを担当いただきます。</p>", "datePosted" : "2019-03-01", "validThrough" : "2019-03-31", "hiringOrganization" : { "@type" : "Organization", "name" : "株式会社アイレップ" }, "jobLocation": { "@type": "Place", "address": { "@type": "PostalAddress", "streetAddress": "恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー21F", "addressLocality": "渋谷区", "addressRegion": "東京都", "postalCode": "1506021", "addressCountry": "JP" } } }, </script> |
さらに競合サイトと差別化したい際は推奨プロパティの記述を追加することをおすすめします。以下、Google の公式ページにこれまでご説明した必須プロパティの説明と、推奨プロパティの説明が記載されています。
JobPosting の構造化データ検証方法
JobPosting の構造化データを記述したら、記述したコードにエラーはないか、検証する必要があります。そのためにGoogle は構造化データ テストツールを公開しています。
参考:構造化データ テストツール – Google
検証する方法はURLを入力する方法とコードを入力する方法の2パターンあります。HTMLへの本番環境アップロード前であれば、コードを入力して確認します。もし、以下のようなエラーが表示されればコードの一部に誤った記述があるため、エラー内容に沿って修正してください。
以下のようにJobPosting の各プロパティの記述が表示されれば構造化データの記述に問題はありません。以下例では推奨フィードの追加を促すアラートが表示されていますが、エラーではないので問題ありません。
構造化データ テストツールを使用すれば競合サイトのエラーチェックや記述が表示されるため、自社の構造化データをより良く記述する参考データとなります。
本ブログでは2019年1月23日に日本でリリースされたGoogle しごと検索(Google for Jobs )とは何かを始め、Google しごと検索に掲載する方法、JobPosting の構造化データ記述方法、また検証方法をご説明させていただきました。
幅広い求人情報を扱う求人ポータルサイトだけでなく、自社の求人応募を増やしたい小中規模のサイトでも求人募集をしているWebページがあれば、JobPosting の構造化データを記述することでGoogle しごと検索に掲載することが可能です。本ブログでご説明した通り、容易に構造化データを記述することができるため、求人応募のチャネルを増やすためにも取り組んでいただきたいと思います。
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執筆者 DIGIFUL編集部
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